角度のついた屋根を採用している場合、最上階の天井と屋根の間に空間が生まれます。この空間が屋根裏部屋として活用することができます。家を建てるのであれば、屋根裏部屋を造りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。この記事では屋根裏部屋の活用方法やいざ造るとなったときの注意点についてご紹介します。

 

もくじ [hide]

 

屋根裏部屋の活用方法

屋根裏部屋はいろいろな使い方をすることが可能です。屋根裏部屋の王道の活用方法と言えば収納ではないでしょうか。しかし、他にも子ども部屋や寝室として使うこともできるんです。

 

収納として活用

屋根裏部屋には、衣替えをして次のシーズンまで着ない服、海水浴で使用する浮き輪、フォトアルバムなど頻繁に出し入れしないものを収納する人が多いです。ただ、収納の仕方を注意しないと足の踏み場がないような、ごちゃごちゃとした部屋になってしまいます。チェストやボックスなどを上手に活用してきれいに収納するよう心がけましょう。キャスター付きの棚やボックスを使用すれば、出し入れもスムーズになりますよ。

子ども部屋として活用

屋根裏部屋は通常の居室と比べると天井が低いので、大人がのびのびと動くにはやや窮屈ですが、小さな子どもが過ごす分には十分な高さです。そのため、子ども部屋として活用する方もいます。2階に子ども部屋を設けると、場合によっては1階のリビングに足音などが響くことがあります。しかし、屋根裏部屋であれば1階への音を軽減することができるので、リビングにお客さんを招いても気を使う必要はありません。

 

寝室として活用

屋根裏部屋は生活音が届きにくいので、寝室として使うのも一つの手です。低めのベッドや布団を使用することで、天井が低くても圧迫感が軽減されます。ただし、屋根裏を寝室として活用する場合は、温度と湿度の調整がしっかりできるように、窓やエアコンを設置するなど、工夫する必要があります。

 

バスルームとして活用

珍しい活用法ではありますが、屋根裏部屋を思い切ってバスルームにするというのもあります。バスルームはあまり広すぎず、こじんまりとした方が好き、という方にはぴったりです。屋根裏部屋なので周囲からの視線を気にする必要もないですし、天窓を設置すれば換気をしつつ、空を眺めることもできてちょっとした露天風呂気分を味わうこともできます。

 

屋根裏部屋を造るときの注意点

屋根裏部屋の条件を確認しておく

住宅によって屋根裏部屋の広さはさまざまですが、以下の条件を満たすことで一つの部屋とはみなされず、税制面で優遇されます。

 

・床から天井までの高さが140㎝未満

・面積が下の階の2分の1以下

・原則としてはしごなどが固定されていない

 

 

逆にこれらの条件を満たしていないと、一つの居室としてカウントされるので、2階建て+屋根裏部屋で想定していたのに、3階建て扱いになります。当然ながら2階建てと3階建ての住宅では固定資産税が異なり、3階建ての方が高くなってしまいます。ちなみに、3つ目の条件に関しては自治体によって異なるため、屋根裏部屋を検討している方は事前に確認しておくことをおすすめします。

 

目的を明確にしておく

とりあえず造ってみたはいいけれど、結局使わなくなってしまった…とならないためにも必ずどんな目的で使用するのかを明確にしておく必要があります。

なぜかというと、目的によって屋根裏部屋の造りも変わるからです。始めは収納にしようと思っていたけど、やっぱり寝室として使いたいとなったとき、断熱や換気設備が整っていないので、完成してから使用目的を変更するのは難しいです。そうなると、使わない無駄なスペースになってしまいます。

また、収納スペースとして活用する場合、どのようなものを収納するかも考えてきましょう。そうしないと開口部が小さくて、収納したかったものが運びこめないという事態になりかねません。

 

換気と断熱を考慮する

寝室や子ども部屋など、屋根裏部屋で過ごすことを考えているなら、換気と断熱はしっかり考慮しなければいけません。屋根の近くということで、夏はかなり熱がこもりやすいので、エアコンで室温を下げられるようにし、窓や換気扇で湿気を逃がせるようにしておきましょう。また、冬でも快適に過ごせるように、屋根断熱をして冷気をシャットダウンできるようにしておくことをおすすめします。

 

まとめ

屋根裏部屋は、デッドスペースを収納や子ども部屋、寝室などいろいろな方法で活用することができるというメリットがあります。その反面、屋根裏を採用していない住宅に比べると費用がかかる、はしごを使うので荷物を運ぶのが大変などのデメリットも存在します。

秘密基地のような屋根裏部屋にあこがれる人は多いと思いますが、デメリットについても必ず知っておいてください。また、屋根裏部屋として認められる条件の確認、屋根裏部屋の使用目的の明確化などを事前に行っておこないと、せっかく造っても無駄になってしまうおそれがあるので注意しましょう。