茅野市Y様邸
ある日突然発症した化学物質過敏症
健康で穏やかな暮らしを求めた家づくり(茅野市/Y様邸)
Y様ご夫妻が無添加住宅で暮らし始めたのは2023年の4月。奥様が長年化学物質過敏症に悩まれ、何度か住居を変わられた後、たどり着いたのが弊社の無添加住宅でした。
弊社の無添加住宅を選んでくださった理由や現在の暮らしについて、インタビューさせていただきました。
化学物質過敏症の発症により、生活が一変
――弊社を選んでいただいたきっかけは、奥様が化学物質過敏症に悩まれていたためだと伺いました。
50歳まで病気は一つもしたことがなく、本当に元気いっぱいでした。それがある時突然息が苦しくなってしまったんです。喘息のような症状だったので、アレルギー科に行ってみてもらい、ステロイド剤等を吸入したりしていましたが、それでもいっこうに改善しませんでした。その当時住んでいた家は新築でしたが、周囲の空気環境がよくありませんでした。
それで空気のいいところに新居を建てて引っ越すことにしました。でも入居した日に家の中で倒れてしまいました。実は、その家の引き渡しの直前にすべての輸入窓の金具部分にあろうことか機械油を注入されてしまい、そのひどい臭いが家じゅうに漂い、いくらふき取っても嫌な臭いが消えませんでした。また、収納スペースなどは合板がむき出しになっていて、合板臭や有機溶剤の臭いがしていました。気休めにホルムアルデヒドを吸着する紙を取り寄せて貼ってみたり、ベイクアウトなども試してみましたが、何の効果もありませんでした。
そこで東京の病院の環境医学外来に行き検査してもらいましたが、その時はシックハウス症候群と診断されました。その後症状が悪化し、化学物質過敏症、さらには電磁波過敏症を発症しました。そして民間療法などいろいろ試したり、ドクターショッピングを重ねましたが苦しい日々が続きました。その後、県外の中古マンションに移りました。
そのマンションは、古かったので匂いが消えていたのは良かったのですが、今度は窓を開けたら周囲の住人の部屋から柔軟剤やアロマ洗剤の臭いが入ってきて、そのせいで窓がほとんど開けられませんでした。幸い山間にあるログハウス付きの滞在型市民農園を借りることができたので、冬季以外はほとんどそこで過ごしていました。
そこは自然の新鮮な空気が吸えるところで、オーガニックの野菜を作って暮らしているうちに、だんだんと元気になりました。そこでは農薬や柔軟剤を使う人はいませんでした。そして主人が退職になるタイミングでどこか空気のいいところに住もうといろいろと探して見つかったのが、今住んでいるこの土地でした。
化学物質を含まない材料を使用した家づくり
――より良い空気環境を求めて、自然豊かな土地をみつけることができたのですね。そこで住宅を建てるにあたり、なぜ無添加住宅をお選びいただけたのでしょうか。
「シックハウスの原因となる物質を含むものを使わない」ことが、家を建てる上での絶対条件でした。もう失敗は許されないので、ネット等で情報を収集し、無添加住宅を開発された秋田さんの本も読んだりして、無添加住宅がいいのではということになり、実際にその家を体感してみたいと思いました。家から一番近い展示場が新潟にあることを知り、新潟市のイワコンハウスさんの展示場へ行ってみることにしました。突然訪ねて行ったのですが、親切に説明していただきました。まず臭いが大丈夫かということが一番気になっていたのですが、その展示場は化学物質臭もなくて無臭だったので、これならいいかなと思いました。案内してくださった方も、「最初は漆喰が臭うかもしれませんが、時間が経ったら無臭になります」と言われたので、それならやはり無添加住宅で建てるのがいいと思いました。そして長野県で無添加住宅を建てられている北原工務店の内覧会へ行ってみることにしました。
――無添加住宅なら、匂いに悩まされることなく、健康に暮らせるのではないかと思っていただけたのですね。弊社の内覧会の様子はいかがでしたか?
丁寧に説明してくださいました。説明をしてくださった吹附さんも臭いに敏感だとおっしゃっていて、私の気持ちを理解してくださいました。そういう方がいてくださって心強く思いました。
――そこから弊社との家づくりが始まりましたが、設計や工事の進め方はいかがでしたか?
本当に望み通りの設計をしていただきました。最初はもっと小さい家にしようと思っていたのですが、いろいろと提案していただき、とても立派な家になりました。広々とした空間が広がっているので、開放感があり、ゆったりとした気持ちになります。
工事中は、私たちはどうしても現場を見に行きたくなってしまい、ほとんど毎週見に来ていました。それで、現場の方とお会いして、言葉を交わして、仕事ぶりを見て、説明も親切にしてくださいました。それでいつも安心して帰っていました。
――化学物質過敏症の方には、無垢材を選ぶ際にパッチテスト(毎日30分位ずつ無垢材を触っていただくテスト)を行っていただいています。実際に行ってみていかがでしたか?
天然の木材でもやはり使えないものが多いのではないかなと心配していました。化学物質過敏症になってから、天然の木でも、針葉樹などの揮発性有機化合物(VOC)等がダメになってしまっていたんです。
パッチテストに提供してくださった木材の中には、体が反応して苦しくなるような臭いのするものはありませんでした。
無垢材選びは後でやり直しのきかない部分なので、北原さんも慎重にしなければとおっしゃっていて、いろいろ試してみた結果、シンゴンが一番よいということで決めさせてもらいました。床の無垢材のことは本当に心配で、北原さんに「大丈夫でしょうか?」と何度も念を押して確認しました。化学物質過敏症の方は皆さんシンゴンを使われているということで、最終的にはシンゴンに決めました。
無添加住宅とともに、自然と触れ合う健康的な暮らし
――実際に無添加住宅に暮らしてみて、住み心地はいかがですか?
実際に住み始めたのは引き渡しから半年後のことでした。最初は漆喰の壁の臭いが気になりましたが、換気をしっかりして、住み始めて半年くらい経った頃には漆喰が乾き臭わなくなりました。今はとても快適に暮らしています。入居する頃には、化学物質過敏症の症状も少しずつ回復していた状態ではありましたが、もし普通の家を建てていたら絶対にダメだったと思います。またぶり返して、多分今頃とても苦しい思いをしていたのではないかと思います。でも、無添加住宅では症状がぶり返すこともなく、ストレスフリーな暮らしができています。柔軟剤の匂いなどは相変わらずダメですが、窓を開けるタイミングなどに気をつけながら暮らしています。
住宅は開放感がある造りで、本当にゆったりと生活できています。南側には遮るものが何もないので、とても日当たりがいいです。夏は、日差しを遮るためにカーテンをしたりしていますが、冬は日差しがたっぷり入ってきて暖かいです。大きな窓にして本当に良かったなと思います。ここは晴天が多いところなんです。冬でも晴れる日が多いです。
それから、結露が全くありません。今までマンションでは結露に悩まされていたので、これは本当によかったです。漆喰のおかげで室内はいつもカラッとしています。
また、クールーフの効果もあるのか、1階は本当に涼しいですね。
パッチテストで選んだシンゴンも、繰り返しになりますが臭いが気になりません。それに柔らかくて温かいんです。裸足で歩くと気持ちがいいです。
――現在、暮らしの中でどのようなことを楽しんでいらっしゃいますか?
キッチンの小窓からバードウォッチングを楽しんでいます。裏が林になっていてたくさんの野鳥がやって来るのです。
水道も電解水素水が作れる日本トリムの整水器を設置したので、その水素水を使うと料理がとても美味しくできあがります。
また、庭が広いので、庭いじりやガーデニングも楽しんでいます。キッチンガーデンでは、ハーブや野菜を作っています。
ウッドデッキも広いので、ガーデンテーブルを置いて、コーヒーやアペリティフを飲んだり、焼肉をしたり、色々と楽しんでいます。
――無添加住宅の魅力はどのようなところだと思いますか?
なんといっても体に悪いものが使われていないので、ストレスフリーで健康的な暮しができることが一番の魅力だと思います。自分たちはもう老後の生活ですが、せっかくいい家を建ててもらったので、元気で健康な毎日を過ごして、なるべく長くこの家で暮らしたいと思っています。