身体に良いものしか
使いません

material

無添加住宅には、他の家にはない様々な特長があります。漆喰や炭化コルク、天然石、米のりなど本物の自然素材を使用することによって、永く住まえることや省エネ効果、調湿性能など優れた機能を発揮します。口に入れてもいいほど身体にやさしい自然素材が、生きているが故に変化し、その過程を楽しむこともできる住まいです。

漆喰

もともと日本の住宅や建物の壁は、外壁も内壁も、土や漆喰で塗られていました。漆喰は消石灰にスサや糊(ぎんなん草)などを混ぜた自然の塗料材です。
化学式で表せば、水酸化カルシウムCa(OH)2が空気中の二酸化炭素(CO2)を吸収して、CaCO3の石灰岩という硬いものになるものです。
漆喰は耐火性・耐久性も高く、古くから城や土蔵にも使われてきました。手間と時間がかかるために敬遠される傾向にあった漆喰を、無添加住宅では独自の工法を開発し、外壁・内壁・天井と、ほぼ家の全体にわたって使用しています。
外壁はあくまでも強く、内壁と天井は吸湿・放湿性に優れた特性で家の中の湿気を調整してくれます。

漆喰の歴史

漆喰の主成分は石灰岩。その石灰岩や貝殻を窯で焼くと、「生石灰」(炭酸カルシウム)になります。これに水を加えると、発熱膨張して「消石灰」(水酸化カルシウム)に化学変化します。この消石灰に、ぎんなん草などを加えたのものが漆喰です。漆喰に水を加えて壁に塗りつけると、乾燥して空気中の二酸化炭素と化学反応し、再び元の石灰岩と同じ成分の炭酸カルシウムに戻っていくのです。これは中学校の化学の授業で習う「酸化と還元の法則」です。つまり、漆喰の壁=石灰岩です。いわば、カルシウムに固まれて暮らしているようなものですから、安全性は抜群です。

漆喰の特長

調湿性能 結露を抑制!

漆喰は、微細な多孔質の素材であるため、優れた吸湿・放湿性があります。空間の湿度を適度に調節することで結露を防止し、建物の耐久性を維持します。また、湿度の高い夏は湿気を吸い込み、乾燥した冬には湿気を放出し、居心地の良い室内環境をつくります。(性能の限界を超えた、過度の加湿・暖房は結露を起こす可能性がございます。)

抗菌性能 カビ・ダニを抑制!

漆喰は強アルカリ性のため、有機物を分解する殺菌機能があります。主成分の消石灰の作用により、細菌の生育・増殖を抑え、カビやダニの発生を防止します。近年、鳥インフルエンザの際に、殺菌のためにまかれたのも漆喰と同じ石灰です。

耐火性能 火に強い!

建築基準法第2条第9号基準に適合。ほとんど無機の不燃性の素材で構成された防火材です。化学建材のようにダイオキシンなどの有害ガスが発生することもありません。昔の城や蔵が漆喰で塗られていたのも、漆喰が火に強いからなのです。

吸着性能 化学物質を吸着分解!

シックハウス症候群の原因といわれる揮発性有機化合物(トルエン、キシレン等)を吸着し分解します。

調湿性能 感じがいい、白い輝きと質感!

他の素材では表現できない漆喰壁の白い輝きは、漆喰が空気中の二酸化炭素と化学反応を起こし,元の石灰岩と同じ成分の炭酸カルシウムの結晶となり少しずつ硬化していきます。その白い結晶が光を乱反射し漆喰独自の白い輝きを放つのです。漆喰壁には自然な独特の風合いと質感があります。経年変化しても、いつまでも飽きのこない外観やインテリアを演出します。

省エネ性能 電力を16%削減!

無添加住宅の「オリジナル漆喰」が、夏季冷房におけるエアコンの消費電力量を削減する「省エネ性能」を合わせ持つことを、実建物を使った測定実験で検証し、結果一般的なビニールクロス内装仕様の居室より、オリジナル漆喰内装仕様の居室が約16%の省エネ効果があることが実証されました。
また、施工時に大量の水を使うオリジナル漆喰は、ゆっくり乾いていく間に、純枠な炭酸カルシウムが結晶(方解石)化します。それを利用し、漆喰面に光が反射するように高窓や照明器具を配置すれば、照明器具の明るさを控えめにすることや照明器具を削減することで省エネにつながります。

メンテナンス性能 お手入れ簡単!

ちょっとした汚れは消しゴムで落とすか、カッターナイフで削って消します。ビニールクロスなどは、はじめはきれいですが、汚れるとお手入れをしたところで新しく貼り替えない限り、みじめさは拭いきれません。

安全性能 高い安全性!

漆喰はビニールクロスや合板と違い化学接着剤を必要とせず、それ自身が空気中の二酸化炭素と化学反応を起こして固まりますので、シックハウス症候群の原因の一つである揮発性有機化合物を放出することはありません。また、固まった漆喰の成分は炭酸カルシウムなので人にとって最も親和性のある、食べられるくらい安全な物質と言えます。

クールーフ(天然石)

涼しい(クール)屋根(ルーフ)という意味を持つクールーフは、天然石である粘板岩を使用。街並に映えるデザインにもなります。

クールーフは天然石である粘板岩を使用しています。粘板岩とは、数億年にわたり泥質堆積岩が圧密された地層の地下深くで、地殻変動によってもたらされた高温・高圧によって生じた岩石です。この岩石は板状に加工しやすく、建築材料として古くからヨーロッパなどで屋根材として利用されてきました。数百年もの風雨に耐えて、現在にその美しさを保っているヨーロッパの街並には、欠かすことのできないものとなっています。クールーフはこの石を独自の工法で葺く石の屋根です。

クールーフの特長

屋根裏部屋が暑くない

当社独自の工法により、屋根部の熱を自然の風力で自然換気することで、従来の屋根以上の涼しさを実現。

無風状態では差がほとんど見られませんでいたが、約2.5m/secでは屋根表面までも大きな温度差が確認されました。
※下記の晴天時の屋根の上では平均風速2.5mです。なお、この数値は数カ所測定値のもっとも高温値を表したものです。

石だけど軽い

広い面積の石を、独自の引っ掛け工法で葺くので、重ねしろが少なく、現在普及している平瓦に比べ、約30%も軽く葺くことができます。そのため屋根が重くならないので、地震時の揺れ等に対しても、構造躯体に負担がかかりません。

環境・エコロジー・健康

天然石ですので生産は無公害。アスベストなどの飛散物質も全くなく、生産にあたって二酸化炭素を排出しません。また、引っ掛けなので石に傷を付けることなく、再利用が簡単にできます。

クールーフの施工例

炭化コルク

現在の日本の住宅に使用されている断熱材は、ロックウール・グラスウール・ウレタンフォームなどが一般的です。このうちロックウールとグラスウールは字のごとく石の綿とガラスの綿という意味で、石材やガラスを高温で溶かし、細い針の集合体にようなものにして使われています。材料は天然素材なのですが、この細い針が飛散すると健康に良くないことは周知の事実です。ウレタンフォームはご存知の通り燃やすと有害物質を放出します。
そこで無添加住宅では、断熱材に天然素材の炭化コルクを選びました。その炭化コルクはポルトガルで生産されています。ワインのコルク栓を作成した残りを炭にしたものです。
炭化するときに樹木の樹脂が出てきて大きな固まりとなり、それをスライスしたものが炭化コルクなのです。いわば炭ですから、空気の浄化・調湿などプラス効果も絶大です。

エコロジーな天然素材コルク

コルク樫はポルトガル、スペイン、南フランス、北アフリカの地中海沿岸地域に群生しています。木の寿命は150~200年ですが、これを伐採せず、羊の毛を刈るように丹念に樹皮だけを剥ぎ取ります。コルク樫は再生力が強く9年の歳月を経てまた樹皮を再生します。
自然が育んだ大切な天然素材コルク。いつまでもその資源を大切に、緑豊かであることを願い利用されています。

炭化コルクの特長

断熱性能

1立方センチメートルあたり4000万個の空気を内包した微細な細胞から構成されている炭化コルクは、優れた断熱性能(0.038W/m・k)を持っております。また、炭化させる前のコルクは、スペースシャトルのエンジンノズルの断熱材としても使用されていました。

防音性能

炭化コルクには優れた防音性と吸音性があります。(1,000~2,000ヘルツの音を吸音)。また、衝撃吸収性により、音の振動を遮ります。これにより、従来の高断熱・高気密住宅の「音が響く」という弱点を解消します。

調湿性能

炭化することでコルクの気泡部分が開き、空気中の水分を吸収したり吐き出したりする性質を持つようになります。乾燥した冬、ジメジメした夏、この炭化コルクが湿気をコントロールします。

防虫性能

コルク樫の木は、虫から身を守るために忌避成分のあるスベリンという物質があり、虫やダニを寄せつけない住環境を作ります。

耐腐食性能

その名の通り炭化したコルクは、通気性、防虫性があり栄養分も無いので長く腐らず、その形状と弾力性を保ち、断熱性能を長期に渡り維持します。

無添加の天然無垢材

昔は木材といえば無垢材で、使用する箇所によって堅い木、柔軟な木、防水性の高い木、防虫性の高い木等を使い分けてきました。
しかし、現在はコスト面や生産性の面から添加剤だらけの粗悪な木(もぢき)が氾濫しています。
反りや軋みが無いからといって、化学接着剤の塊のような集成材や、年月が経つとボソボソと剥がれてしまうようなプリントの木目に魅力があるでしょうか?
しかも、万一の火災時にはそれらの「木もどき」の建材は猛烈に有毒な化学物質をまき散らして人間の命さえ奪うのです。
無垢材は人に優しく、夏は涼しく、冬は暖かい素材です。木の優しい香りには人の心や神経を穏やかにする効果もあります。
無添加住宅はそんな素晴らしい無垢の木材だけを使用しています。木の種類によってアレルギー反応が起きてしまう「化学物質過敏症」の方にも適正な材料を選択するなどの対応をしています。

床材ができるまで

  1. 原木伐採
  2. 加工
  3. 検品
  4. 梱包伐採
薬剤処理していません。だから安全です。

東南アジア産の輸入材は防虫・防カビのために薬剤による燻蒸処理を行うのが一般的です。表面処理だけでなく薬剤が加圧注入されていることもあります。だから無垢材といっても全ての製品が安全であるとは限らないのです。無添加無垢材は燻蒸処理を行わず、70℃くらいの高温釜に1週間ほど入れて防虫防カビ処理を行います。また、出荷するまでに-20℃の冷凍殺虫も行なっております。
人や環境に有害な薬剤を使わないので安心・安全な無添加無垢材です。

無垢材の特長

調湿機能があるからこそ、
床なりも自然な現象です。

無垢材は、季節によって床のスキ間が開き、踏み音が出る場合がありますが、特別不快な音ではないと思います。空気中の水分が季節により違うため無垢材がそれを吸収したり吐き出したりするために起こる現象です。無垢の木にとってはとても自然なことなのです。室内の湿気を調節してくれるありがたい特性です。逆に、一年中どの季節も全く変化しないことを木材に求めることは、本来とても不自然なことなのです。

調湿機能があるからこそ、
床なりも自然な現象です。

無垢材は、季節によって床のスキ間が開き、踏み音が出る場合がありますが、特別不快な音ではないと思います。空気中の水分が季節により違うため無垢材がそれを吸収したり吐き出したりするために起こる現象です。無垢の木にとってはとても自然なことなのです。室内の湿気を調節してくれるありがたい特性です。逆に、一年中どの季節も全く変化しないことを木材に求めることは、本来とても不自然なことなのです。

米のり・にかわ、ぎんなん草

無添加住宅は、集成材の貼り合わせなどに使うのり(糊)全てに手作りの米のりを使用しています。
米のりの接着力はとても強く、実験でも木工用ボンドとほぼ同じ接着力を持つことが立証されています。
また、にかわという接着剤も使います。にかわは動物の骨や皮を煮て精製してできるゼラチンです。
米のりは完全に固着するのに1日以上かかります。固着時間の短いにかわとの使い分けで作業効率を上げ、それぞれの性能を最大限に活かしています。
そのほか、漆喰にはぎんなん草という海藻を煮詰めたのりを混ぜています。これはのりの保水効果により、漆喰に適度の粘度を与え、こて塗りの作業性を良くするためです。
このように先人の知恵の結晶ともいえる天然素材を積極的に使うことは、その財産を後世にも伝えていくことに繋がると考えています。

米のり接着の集成材ができるまで

無添加住宅の集成材は、米のりで接着しています。米は熱によってα化(高分子化)し、固まるとセルロース、つまり木と同じようなものに変化します。気温や湿度によって多少集成材が膨張したり、収縮しても米のり自体が木と一体化するので、剥がれにくいのです。一方、化学物質接着剤は木との収縮率の違いで、剥がれが生じやすくなります。しかも当然ですが、ご飯からできているので食べられるくらい安全で、揮発性有機化合物(VOC)による室内空気汚染もありません。

  1. ご飯を練る
  2. 「米のり」の完成
  3. 手作業による「米のり」の塗布
  4. プレス後の乾燥

米のりの施工例

柿渋・ベンガラ

家の中には企業が商品化した化学素材が溢れかえっています。畳の下に防虫シート、抗菌シート、そして抗菌フロアーなど。それらは防腐・防虫・防カビのためのものです。虫が嫌うもの、カビが嫌うもの、虫が死ぬ化学物質が体に良いはずがありません。それでも使い続けているのは企業の己の利益のためです。自然界には植物自体が虫、鳥、菌などから身を守るための「技」を持ったものが数多く存在します。
その中から「無添加住宅」は塗料として“柿渋”を選びました。昔、柿渋は鳥居の防腐、投網の防腐など広く使用されていました。その独自の効果と独特の光沢に着目しました。柿渋をベースに、必要に応じてその他の天然素材を添加して使用しています。

柿渋の施工例