パントリーというのは、主に食品や飲み物などを収納するためのスペースです。中世のヨーロッパ貴族が住んでいた城では、肉を貯蔵するためのラーダー、パンを保管するためのパントリーというように食糧貯蔵庫が複数ありました。しかし、冷蔵庫の普及に伴って食品貯蔵庫のスペースはコンパクトになり、最終的に調理の準備や盛り付けなどを行うスペースとしても使われていたパントリーだけが残ったようです。

パントリーのメリット

収納スペースが増える

家計のためにも食材が安いときにできれば買いだめしたいですよね。しかし、たくさん買っても置き場所がないから…という理由であきらめた経験のある人は多いはずです。パントリーがあることで収納スペースが大幅に増えるため、食材を多めに購入しても保管しておくことが可能です。食材だけでなく、キッチンペーパーや食器用洗剤のストックをしまう場所としても活用することができます。また、食器棚などに入らない大きなお皿や大型の調理器具を収納する方もいます。シンク横やコンロの近くに物を置かなくても良いのでキッチンをスッキリ見せることができます。

食品の管理がしやすい

シンク下のような狭い場所に食品など保管すると、一目で何があるのかを把握するのが難しくなります。そのため、整理したときに「奥の方から期限のきれてしまった食品が出てきた」、「ないと思って同じものを買ってしまった」なんてことも。しかし、パントリーであれば、何がどのくらいあるのかがわかりやすいので、食品を無駄にしてしまうというリスクも減らすことができます。100円均一などで購入できるボックスやカゴを使って種類ごとにわけて収納したり、ラベリングすることでより把握しやすいような工夫をしている方も多いです。

パントリーのデメリット

キッチン付近に広いスペースが必要

大きな収納場所を造るためには、当然ながらそれ相応の広いスペースを確保しなければいけません。特にウォークインタイプや通り抜けられるウォークスルータイプともなると、人が出入りするので、設置する棚の奥行きプラス広めに空間を確保しておいたほうが良いです。スペースの関係で棚の奥行きが中途半端に浅かったり、間口が狭かったりすると、かえって使いにくいパントリーになってしまいます。

逆に不便になることも

パントリーの配置場所によっては、使い勝手が悪くなってしまうこともあります。たとえば、調理中に調味料がなくなったときいったん調理場を離れてパントリーに行かなければいけません。そのため、間取りを工夫しないと結局使わなくなってしまったということにもなりかねません。

 

パントリーの間取り

デメリットの部分で間取りを工夫する必要があると言いましたが、具体的にどのような間取りならば使い勝手の良いパントリーになるのでしょうか。

キッチンに隣接させる

動線を考えると、キッチンの横もしくは背面など隣接するような形での間取りがベストです。キッチンに隣接するような間取りにした場合、調理中のニオイや湿気がこもりやすい傾向にあるので、換気口や小さな窓を設けたほうが良いです。

玄関に近い場所に配置する

大量の食品などを買い込んだ際、パントリーが家の奥のほうに配置されていたら、毎回運ぶのが大変になってしまいます。そのため、玄関に近い場所に配置するのが理想です。たとえば、玄関からパントリーに直接入ることができ、キッチンに抜けられるようにすると、非常に機能的な間取りとなります。

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